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外国人技能実習制度:拡充方針も「使い捨ての是正を」の声ジパング協同組合

category : ニュース 2014.6.11 
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◇手取り数万円 休みなし……

人手不足を背景に、外国人技能実習制度の拡充方針が打ち出された。実習生は日本の縫製業や農業、建設業などを支えているが、劣悪な環境に苦しむケースが後を絶たず、支援団体からは「拡充より先に外国人を使い捨てにする現状を正すべきだ」との声も上がる。

2月上旬、東京都足立区の縫製工場。日本人従業員の姿はなく、2011〜12年に実習生として来日した20〜40代の中国人女性6人が働いていた。基本給は月6万5000円。残業代は時給400円という違法な水準だったが、土日も休めなかった。壁が薄く隙間(すきま)風が吹く工場の2階に住まわされ、光熱費込みで1人月5万円弱の家賃を徴収された。手元に残るのは、月数万円だった。

実習生が増えると、経営者に鉄パイプなどの資材を渡され、台所兼倉庫を自分たちで増築した。「来日2週間で後悔した。『3年で300万円以上稼げる』と聞いたが、半分にもならない」。20代女性は嘆いた。

昨秋、実習生を支援する全統一労働組合(東京都)に加入し日本人経営者と団体交渉を始めた。経営者が総額1000万円以上の未払い賃金の存在を正式に認めたのは、3月になってからだった。

埼玉県の建設会社で型枠工として働いていた中国人の男性研修生(31)は昨年12月、大きなパネルを運んでいて腰を痛めた。歩けなくなるほど悪化したため病院に行こうとすると、受け入れ仲介団体から「仕事中のけがと言うな」と迫られた。

航空券を手配され「自主都合」で帰国させられそうになった。勤務先と全統一との交渉を経て、ようやく労災申請した。国際研修協力機構(JITCO)によると、12年度に作業中の事故で死傷した実習生は前年度比98人増の994人。うち4人が亡くなっている。

多くの実習生たちは中国の送り出し機関に数十万円の手数料を借金して支払っている。中国での年収を超える金額だ。返済のため、奴隷のような待遇でも泣き寝入りするしかない。全統一の鳥井一平さん(60)は「働き手が必要なら、実習制度ではなく、正面から外国人を受け入れ、権利保護や定住支援の枠組みを作るべきだ」と強調する。

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