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建設業で外国人活用拡大でも人手不足を解消できない理由ジパング協同組合

category : ニュース 2014.4.17 
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政府は4月4日、人手不足が深刻となっている建設業で、外国人労働者の受け入れを拡大する緊急措置を決めた。しかし、当の建設業界からは、その効果を疑問視する声が上がっている。 この措置は、新興国への技術移転を目的に外国人を受け入れる「技術実習制度」を拡充したもの。受け入れ期間をこれまでより2年延長して最長5年とする他、過去の実習生が再入国して2~3年働くことも認める。 背景にあるのは、建設業界の人手不足だ。ピーク時の1997年に685万人いた就業者は、小泉政権の公共事業削減政策により、2013年には499万人と3割も減少した。 建設会社各社は、生き残りを懸けて人や設備を削減するなどリストラを進めていたが、東日本大震災が発生して復興需要が急増。消費増税後の景気の冷え込みを警戒した安倍政権が、経済対策として公共工事を増やしたこともあり、人手不足が顕著となったのだ。 その結果、2月の建設業の有効求人倍率は3.04倍、建物の躯体造りを担う専門職の有効求人倍率は7.37倍にも上っている。 しかも、20年には東京五輪の開催が待ち受けており、それに伴うインフラ整備も加わることから、人手不足がさらに深刻化することは間違いない。 政府の試算によれば、15~20年度の6年間で建設業界では延べ15万人の人材が不足する。そのうち7万人を外国人でカバーしようという狙いなのだ。

安い賃金目的の活用が跋扈

“即戦力”として外国人を活用しようというわけだが、当の建設業界の受け止め方は微妙だ。 ある大手ゼネコン幹部は、「必要な人材は専門的な技能を持っている人。5年くらいの短期間で身につけられるとは思えない」と懐疑的な見方を打ち明ける。 事実、2月に国土交通省が実施した建設労働需給調査によると、型枠工の不足率は3.4%、鉄筋工は3.0%など、専門職の不足率が大きい。 「震災後のがれき処理のような単純作業であれば任せることもできるが、建設現場では難しい。そもそも、建設会社が外国人労働者を使っていたのは、賃金が安かったからだ」 ゼネコン幹部がこう語るように、人材確保に困っていた中小の下請けを中心に、日本人よりも安い人件費に目をつけ、技術実習制度を活用していた。その結果、残業代を払わなかったり、長時間労働を強いたりといった法令違反が全国で相次いだ。 そのため政府は、実習生の受け入れ拡大に当たって、「過去5年間で不正行為がない」といった条件を満たす企業や団体に限定。企業への立ち入り検査などを実施して、監視強化もセットで図る方針だ。 「今のままでは、五輪に間に合わない。外国人に頼るしかない」 国交省幹部はそう語るが、技術の伝承を図る上でも、若者が入職しやすい環境改善を図るなどの対策を講じなければ、問題の抜本的な解決にはならない。 (「週刊ダイヤモンド」編集部 田島靖久)


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