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ニセ電話詐欺 在留カード悪用、横行 犯行携帯電話3割がベトナム人名義ジパング協同組合

category : ニュース 2018.12.2 
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東京都内で今年一~十月、ニセ電話詐欺に悪用されたことが判明した携帯電話のうち、約三割がベトナム人名義だったことが、警視庁への取材で分かった。詐欺グループの関係者が、来日したベトナム人に「携帯電話の契約手続きを代行する」と持ち掛け、預かった在留カードを悪用し、携帯電話を不正に入手する例が後を絶たない。 (福岡範行)

犯罪抑止対策本部によると、ベトナム人名義の携帯電話が使われた事例は、昨年は二件だけだったが、今年は四月に二十九件、五月三十五件、六月四十一件と急増。その後やや減ったが、十月末までで計百八十一件に上り、全体(六百二十七件)の29%を占めた。

多くはインターネットで契約できる格安スマートフォンで、在留カードを撮影した画像が本人確認に使われていた。詐欺グループと関わりのある日本人やベトナム人が、来日したベトナム人から在留カードを預かり、携帯電話を不正に契約。余分に入手して、詐欺グループに横流ししていたと、同本部はみている。在留カードには顔写真があるが、ネットなら、店員らと直接顔を合わせずに契約できてしまう。

ベトナムからは近年、技能実習や留学などで来日する人が急増している。ベトナム人技能実習生を支援する横浜市の団体には「在留カードを預けたら、身に覚えのない携帯電話の請求書が届いた」という相談が増えているという。

警視庁の捜査幹部は「ベトナム人以外も在留カードを悪用される恐れがある。在留カードを知らない人物に渡さず、管理を徹底してほしい」と注意を呼び掛けている。

◆SNSの男「契約代行」→後日、複数の請求書

神奈川県に住む技能実習生のベトナム人の男性(25)は今年二月、ベトナム人留学生だという二十歳くらいの男に在留カードを預け、トラブルに巻き込まれた。

男とは会員制交流サイト(SNS)のフェイスブックで知り合った。「TOMTOM(トムトム)」と名乗り、「携帯電話の契約を代わりにやります」とベトナム語で宣伝していた。本名は分からなかった。

男性は二〇一六年夏に来日。水産関連の会社や自宅、無線LANに接続できる場所でインターネットを利用していた。携帯電話は契約していなかったため、勤務先から「いつでも携帯電話で連絡を取れるように」と求められていた。

スマートフォンを契約すれば、電話やネットを自由に使える。しかし、ビザの有効期間内に代金を支払い終える契約にする必要があり、自分だけで細かい手続きをする自信はなかった。フェイスブックの男に頼ろうと決めた。

仕事を終え、東京・新宿の携帯電話販売店で待ち合わせたが、閉店間際。男から「明日、自分が手続きしておきます」と提案され、信頼して在留カードとパスポートを預けた。

二日後、再び店の前で男と待ち合わせ、スマートフォン一台を受け取った。だが、その約三カ月後、身に覚えのない複数の携帯電話やWi(ワイ)-Fi(ファイ)(無線LAN)の請求書が自宅に届いた。料金は合計で月十万円以上だった。「なぜ私が払わなきゃいけないのか」。男にSNSでメッセージを送ったが、返信はなかった。在留カードを預けている間に勝手に契約した疑いが強いが、詳しくは今も分からない。男性は「裏切られて気持ちが悪い。個人情報の扱いには気を付けないといけない」と肩を落とした。


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