Home » ニュース » 「入国半年以内」が倍増 制度が不法滞在の温床の恐れも /群馬

「入国半年以内」が倍増 制度が不法滞在の温床の恐れも /群馬ジパング協同組合

category : ニュース 2016.12.16 
Pocket

 途上国の外国人が日本で働きながら技術を学ぶ「技能実習制度」を巡り、入国して半年以内に失踪した実習生は2015年に県内で35人に上り、14年から倍増したことが県警への取材で分かった。入国直後に失踪する傾向は今年も続いており、県警は、一部の実習生が当初から実習以外の目的で来日している可能性もあるとみている。制度が不法滞在の温床になっている恐れもあり、警戒を強めている。【杉直樹】

15年35人、就労目的か
 県警によると、実習生数は年々増加傾向にあり、これに伴って失踪者の数も増加している。15年は115人で、12年の3倍超。今年も11月時点で14年の1年間と同数の84人が行方不明になっている。

 来日から失踪までの期間をみると、14年は、滞在期限の3年が迫る来日2年半以降に失踪する実習生が最も多かったが、15年は入国後、半年以内の失踪が35人で最も多かった。今年も11月末時点で、半年以内の失踪者が20人に上り、14年の半年以内の失踪者数(17人)を既に上回っている。

 失踪した実習生は別の就労先で働いていたケースが多く、難民認定の申請をして、特別の在留資格を得ていた事例もあるという。県警外事課は「より良い待遇の就労先を求め、当初から失踪する目的で来日する傾向が強まっている」と分析する。

 失踪者の国籍は、ベトナムと中国で全体の7~8割を占める。来日直後の失踪が増えている要因について、ベトナム・ハノイにある実習生派遣会社の駐日女性従業員は「スマートフォンを使って好待遇の就労先を簡単に見つけられるようになったほか、来日直後に失踪する手法がインターネットで“成功例”として共有され、ブームになっている可能性もある」と明かす。

 一方、失踪者全体の数が増えている背景には、受け入れ先の事業場による長時間労働や賃金不払いなど、違法な労働条件も指摘されている。群馬労働局によると、昨年、違反が疑われる県内105事業場のうち51事業場で違法な時間外労働があったことが判明した。中には、月250時間もの基準外労働をさせられた事例もあった。


コメントフォーム

Copyright(c) 2016 ジパング協同組合 All Rights Reserved.