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中国のSNSで口座不正入手…「日本帝国洗黒群」の実態ジパング協同組合

category : ニュース 2016.11.27 
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 中国本土で最も利用者が多いとされるメッセンジャーサービス「テンセントQQ」を使い、日本にいる中国人技能実習生らに呼びかけて銀行口座や住民票を不正入手し、不正送金などの犯罪ツールに使う――。そんなマネーロンダリング(資金洗浄)組織の存在が、愛知県警の捜査で明らかになった。

 組織が自らつけた、QQにおけるグループ名は「日本帝国洗黒群」(日本帝国マネロングループ)。彼らが関与したとみられる不正送金の被害額は、昨年7月~今年4月で計約2億1千万円にのぼるという。

 QQにはSNS機能もあり、「LINE」のようにグループを作ることができる。捜査関係者によると、マネロングループ内では日本にいる中国人実習生らに向けて、銀行口座や携帯電話の契約に必要な身分証や住民票の買い取りを持ちかけるメッセージがあった。

 実習生らがグループに売却した事例も確認された。県警は昨年7月~今年10月、口座の不正譲渡やインターネットの不正契約などの疑いで、このグループなどに参加していた実習生を含む中国人男女12人を逮捕。2人を書類送検した。QQ内で広告を出し、1口座あたり5万~20万円ほどで買い取っていたとされる。

 県警は、これらの口座が不正送金の振込先や携帯電話の不正契約に使われたとみている。指示役とみられる中国人の男の逮捕状をとったが、すでに帰国したとみられるという。

 ログイン前の続きサイバー犯罪対策課によると、QQ内にはほかに、銀行口座を買い取る「名古屋研修生黒工交流」(名古屋研修生不法仕事グループ)や、保険証や住民票などを買い取る「名古屋手機業務辦理」(名古屋携帯等不正契約グループ)というグループがあったという。

 同課は主犯格の男らに気付かれないよう、これらのグループ内のやりとりを監視。マネロングループの存在が明らかになったという。

■「5万円で売った」実習生逮捕

 マネロングループ摘発の端緒となった不正送金事件では、実際に口座を売った実習生も逮捕されている。

 昨年7月、東京都内に住む女性の口座から300万円が不正に引き出され、愛知県田原市の実習生の女名義の口座に移されていた。県警はこの口座を不正に譲渡したとして、犯罪収益移転防止法違反(口座譲渡)容疑で女を逮捕した。

 女は「交際中だった中国人実習生の男に5万円で売った」と供述したという。

 QQを使った犯罪に巻き込まれないよう、中国でも注意を促す動きがある。

 2年前に来日した名古屋市の男性実習生(25)は来日前、通っていた中国・湖北省の日本語学校で「犯罪になるので、決して自分のキャッシュカードを第三者に渡したりしないように」と釘を刺されたという。県警幹部は「日本の口座が不要になる、帰国が近い実習生が狙われやすい」と指摘する。


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