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国の審査体制に甘さ 日本ロジテック、電力小売り撤退ジパング協同組合

category : ニュース 2016.2.28 
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 経済産業省は二十四日、新電力大手の日本ロジテック協同組合(東京)が電力小売りの登録申請を取り下げたと発表した。業績悪化が理由で、三月末で電力販売から撤退する。経産省の電力取引監視等委員会が二月十九日に同社の登録は問題ないと判断しており、審査体制の甘さが浮かび上がった。

 ロジテックは全国の中小企業など千二百カ所と、自治体の庁舎など五千八百カ所に電力を販売している。これらの企業や自治体は今後、契約先の変更が必要となる。経産省によると、電力供給側の事情で購入者が他社への契約切り替えを迫られる初の事例となる。

 ロジテックは四月の電力小売り全面自由化に伴い、家庭向け販売への参入を予定していた。四月からは家庭も電気の購入先として、既存の大手電力だけでなく新電力も選べるようになるが、今回のような撤退や廃業が相次げば電力自由化そのものへの信頼が揺らぐ恐れがある。

 経産省による電力小売りの登録審査は需要に見合った電力を安定供給できるかどうかを資源エネルギー庁が、消費者の苦情に対応する体制が整っているかどうかを電力取引監視等委員会がそれぞれチェックする。

 経産省はロジテックから財務状況の聞き取りも行ったとし「最大限丁寧に調べたつもりだが、不十分だった」(幹部)と釈明した。

 ロジテックの担当者は「ご迷惑をお掛けして申し訳ない。誠意を持って契約の切り替え手続きを進めていく」とコメントした。

 <日本ロジテック協同組合> 2007年に中小企業などを組合員として発足。農産物や発光ダイオード(LED)照明器具などさまざまな物品の共同販売や、外人技能実習生の受け入れ事業を手掛ける。自治体や企業への電力小売り事業には10年に参入、15年12月時点の電力供給力は新電力5位。15年3月期の収入は555億円、組合員数は約700。


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