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外国人技能実習生規定「空文化」 新監督機関も実効性に疑問符ジパング協同組合

category : ニュース 2015.5.15 
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 人手不足が深刻な建設業をはじめ、介護分野でも国が活用を目指す外国人技能実習生。「安価な労働力として、外国人を酷使している」との国際的な批判を受け、国は新たな監督機関の設立を決めるなど信頼確保に躍起となっている。

 今国会に提出している入管難民法改正案では、失踪者対策も強化。ブローカーの手引きなどで行方をくらました実習生についてはただちに在留資格を取り消し、退去強制の手続きに移行できるよう改める。

 ただ、失踪多発の背景にあるのは、労働環境の厳しさだ。多くの実習生は最低賃金水準で稼働し、賃金未払いなど労働関連法違反も後を絶たない。実習生へのペナルティーだけを厳しくして、受け入れ側への処分が機能しなければ、対策としては不十分だ。

 受け入れ先が旅券を取り上げたり、事前に保証金を徴収したりして実習生を縛るケースも過去には多数あったが、これらは明確な法令違反。失踪防止に重きを置くあまり、実習生を過剰に管理することになれば本末転倒となってしまう。

 法務省は、実習生への人権侵害を防止する新監督機関「外国人技能実習機構」の平成27年度中の設置を目指しているが、職員規模は330人程度とされる。実習生の数は16万7600人(昨年末現在)に及んでおり、制度に詳しい指宿昭一弁護士は「機構をつくることは悪いことではないが、300人態勢では焼け石に水」と実効性を疑問視し、労働条件の底上げなしには失踪は減らないとみている。


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