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介護現場に外国人実習生、問題はやはり日本語ジパング協同組合

category : ニュース 2015.2.19 
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 今、介護の現場は働き手が不足している。このままいくと、団塊世代が75歳以上を迎える25年までに、介護職員が30万人不足するといわれている。そんな中、安倍政権が日本再興戦略の一環として打ち出したのが、「外国人技能実習制度」の枠を介護まで広げることだ。15年度中にも始める方針だ。

 これまでEPA(経済連携協定)という枠組みで外国人を受け入れてきたが、技能実習制度はこれとは別の仕組みになる。技能実習制度とは、途上国への技能移転を目的とし、日本で技能の取得を目指す外国人を受け入れるものだ。農業や漁業、縫製工場などで受け入れられている。

 問題はやはり日本語だ。これまでは農業など“モノ”が相手だったが、介護は人が相手だ。政府は技能実習制度に関して、「日本語能力試験は1年目はN4でよし」と決めた。これが議論を呼んだ。日本語能力試験はN1からN5まで区分けされる。N4は「基本的な日本語を理解することができる」だ。ちなみに、EPAの候補者になるためには、N3(日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる)が必要とされる。

 ある関係者は言う。

「前回の検討会ではN3で決まっていたはずが、急に7回目の資料でN4でいくとなっていた。不思議だ」

 そこからして不透明だが、この日本語レベルの反対派の意見を聞いてみた。

 日本労働組合総連合会・生活福祉局の平川則男局長は言う。

「介護はチームでやるので、記録が重要。介護保険法の運営基準では、サービスの提供の記録が要件としてあり、内容がひどいときは事業者の指定が取り消しになりえる。職員同士の申し送りも、咀嚼に問題があれば“刻み食”など指示しないといけないし、不明確な日本語が書いてあると、事故にも結び付きかねない。現場に入る限りは、1年目で最低N3以上、できればN2は必要だと思う」

 一方、特別養護老人ホームの団体である全国老人福祉施設協議会の参事、福間勉さんはN4でOKと言う。

「EPAでの受け入れ施設がN3希望と決めているのですが、あちらは政府がお金を出し、現地で勉強しながら候補者がお金をもらう。技能実習でもN3はベストかもしれないが、N3までとってから来るのは非現実的。日本に来たいという方は多いのだから、仕事を通して実践的に日本語を身につける基礎レベルはN4かなと思う」


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