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外国人技能実習制度見直しへ 実習生保護、技能移転を徹底 有識者懇報告書受け新法案ジパング協同組合

category : ニュース 2015.1.31 
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 日本で働きながら技術を身につける「外国人技能実習制度」を見直す政府の有識者懇談会が30日、報告書を公表した。「日本の優れた技術を海外に移転する」という趣旨の徹底と実習生の保護を図るための対策のほか、実習期間の延長や対象職種の拡大などの制度拡充策も提示している。政府は報告書をもとに新たな法律案を作成し、今通常国会に提出する方針だ。

 報告書によると、管理監督体制の強化策として、実習生の母国と日本政府の間で、実習生から高額な「保証金」を徴収するような悪質なブローカーの排除を取り決める。

 国内では、受け入れ側による実習生への人権侵害も指摘されていることから、実習実施企業の届け出制や同企業を監査する監理団体の許可制を導入。さらに、これらを指導監督する公的機関を来年度中に新設し、公益財団法人「国際研修協力機構」(JITCO)が実施してきた指導業務を強化する。

 実習生の人権保護の観点からは、賃金未払いや長時間労働などが問題視されてきたことを受け、通報窓口と一時待避先(シェルター)を設置。法定最低賃金に近くなりがちな処遇の改善策や、実習実施企業とのミスマッチを解消するための実習先の変更支援の充実策も盛り込んだ。

 厚労省は「実習生のパスポートを取り上げたり、外出を禁止するなど、人権侵害的な行為が発覚した場合の罰則を設ける」と話し、報告書が求める厳格な対策を強調した。

 一方、実習生の技能習得と発展途上国への技能移転の促進を目指し、(1)技能評価試験の受験義務化(2)技能実習計画の認定制(3)帰国した実習生の追跡調査-などを提案した。

 制度の拡充策としては、受け入れ側の実績が優れている場合、技能レベルの高い実習生の実習期間を3年から5年に延長したり、実習生の人数枠を最大で倍に増やせるようにする。対象職種についても、地域限定や企業独自のものを加えていくべきとした。

 外国人技能実習制度をめぐっては、昨年6月に閣議決定された日本再興戦略で平成27年度中に新制度移行を目指すとされた。法務省と厚労省は昨年11月、合同で有識者懇談会を設置して見直し作業を進めてきた。政府は同懇談会の報告書を反映し、新法案を作成、今通常国会に提出する方針だ。

外国人技能実習制度見直しに関する政府有識者懇談会報告書の骨子

(管理監督体制の強化)

・実習生の母国と日本政府の間で悪質なブローカー排除など取り決め

・実習実施企業の届け出制、監理団体の許可制

・監理団体などを指導監督する公的機関を新設

(実習生の人権保護)

・通報窓口と一時待避先を設置

・処遇改善や実習先変更支援の充実

(技能習得、移転の促進)

・技能評価試験の受験義務化

・技能実習計画の認定制

・帰国実習生の追跡調査

(制度拡充)

・優良受け入れ先の実習期間を3年→5年に延長、実習生数の人数枠増

・地域限定、企業独自の職種も対象に


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