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外国人の心つかむジパング協同組合

category : ニュース 2015.1.13 
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■第1部 「地方で生きるということ」5

  ◆インドネシア出身、エルウィン・デュウィ・ハプサリさん(26)  同、ディタ・ラーフマワティさん(27)  ウガンダ出身、センクンバ・ジャコブさん(26)

  県内で暮らす外国人が増え始めている。安倍政権が「外国人材の受け入れ拡大」を成長戦略に掲げるなど、人口減少社会にどう対応するかは日本の大きな課題の一つだ。

  宇部市のLED照明器具開発・製造・販売会社に、エルウィン・デュウィ・ハプサリさん(26)とディタ・ラーフマワティさん(27)がいた。2013年10月、インドネシアから来日し、技能実習生として働いている。

  「東京をイメージして日本に来たら、周りに何もなくて驚いた」と口をそろえる。ほかの社員とも次第に打ち解け、地元の祭りにも足を運ぶなど、少しずつ山口で暮らす良さを感じているという。

  ベトナム出身のグエン・ヒュー・キエンさん(38)は、同市にある外国人の技能実習生受け入れ業務を担うユー・アイ・ケイ協同組合の職員だ。

  02年に山口大学大学院農学研究科に留学。卒業後は帰国し、ベトナムの日系企業で働こうと考えていたが、誘いを受け、「せっかくなら日本で働く経験をしてみよう」と同組合に就職した。

  大都市で働きたいと思ったこともある。いま山口にいるのは「自由があって、プレッシャーも少ない。各地の企業を訪問していろんな経験ができ、出会いも多い今の仕事が気に入っている」からだ。

  県内の留学生の受け入れ数は14年5月現在、908人。1990年の97人から約9倍に増えている。うち山口大の留学生は昨年8月で313人。今春には国際総合科学部を新設し、約10年後には1千人受け入れの目標を掲げている。

  山口大を卒業した留学生の国内での就職者数は毎年1、2人だった。しかし企業経営者との交流会などの就職支援を始めたところ、09年度は8人、10年度は25人、13年度には29人に増えている。

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  「南アフリカの首都は?」「大統領の妻は何人?」―。次々と投げかけられる質問に、参加者が答え、会話が広がる。宇部市東新川町の語学教室「English4U!」が開いている国際交流会での一コマだ。参加者は10代から70代までと幅広い。

  教室を立ち上げたのはウガンダ出身のセンクンバ・ジャコブさん(26)。08年の来日まで日本に関する知識はアニメで得たものだけ。忍者や侍が今でも町を歩いていると思っていた。

  東京で日本語を学んだ後、山口大工学部に留学。在学中に宇部市の女性(23)と結婚した。エンジニアとして就職も考えたが、「会社員になったら自分のやりたいことすべてはできない」と起業した。

  外国人受け入れには、地域住民の態勢整備などが欠かせず、一筋縄ではいかない。ジャコブさんも山口に来て、東京ではあまり気にならなかった「外国人を見る目」を感じた。

  「外見から言葉や習慣が違うと思われ、最初からシャットアウトされてしまう」とジャコブさん。教室を通じて、「外国人が受け入れられやすい社会」の実現をめざしている。


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