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出稼ぎ労働者のホンネは日本より韓国? 外国人なら低賃金でも許される…は大間違いジパング協同組合

category : ニュース 2014.12.11 
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 各業種で深刻化する労働力不足に対処するため、外国人労働者を対象にした研修・技能実習生制度を活用する動きが活発化し、政府は2020年の東京五輪を見据えた21年3月末までの時限措置として、建設分野での技能実習生制度を拡大した外国人材活用の緊急措置を決め、1月から受け入れ申請の受け付けを始める。

 時限措置で最大3年間の在留延長であることや新たに設ける「特定監理団体」が、受け入れ企業を監督・指導するとして万全の措置をアピールする。だが、現在の労働基準監督署ですら監督官不足が指摘される中、どれだけの人数を確保し、監理できるかなど課題は多い。

 東南アジア各国は既にシンガポールやタイ、マレーシア、韓国などに多くの労働者を派遣しており、日本が受け入れを拡大することに対し、報酬を含む待遇面でも期待は高い。

 「タイやマレーシアに派遣する労働者は年齢条件さえ満たせばすぐに派遣できる。しかし、日本の場合、技術レベルも高く、日本語や日本の慣習を学ばせることも必要で、半年は研修を受けさせてから送り出す。他の国とは違う。すぐにとは言わないが、彼らのビザを日本で(更新が可能な)就労(技術)ビザに変更してもらいたい」。先日、訪日したミャンマーの送り出し機関であるミャンマー海外労働者派遣企業協会(MOEAF)のミン・ライ会長はインタビューでこう述べ、今回の緊急措置が、ミャンマーからの本格的な労働者受け入れにつながることに強い期待感を示した。

 もともとミャンマーは、軍政を嫌って政治難民として国外に出た人だけでなく、アジア諸国を中心に出稼ぎに出ている人は多い。ミン・ライ会長によると同協会が把握しているだけで、タイに270万人、マレーシアで30万人ものミャンマー人が出稼ぎに出ているという。

 民政移管後、いったんは帰国したものの、国内に適当な仕事がないことや自国との間を自由に行き来できるようになったことから、再び海外で働く人が増えているという。

 日本でも軍政を逃れてきた難民を多く受け入れたこともあって、現在も5万~6万人のミャンマー人が滞在しているとされるが、民政移管後は、さらに大学を卒業したばかりの高い技術を持った若い人の来日も増えている。特にIT(情報技術)分野などで高いスキルを持つ人材は日本企業の間で需要が高く、彼らの待遇は同様のスキルを持つ日本人とほぼ同じになっている。

 かつて軍政下では、低賃金に甘んじていたミャンマー人だが、どこの国でも行けるようになると、より待遇の良い国へ向かうことになる。最近ではミャンマー人の労働者にとって、日本よりも韓国の方が滞在期間が最大10年と長いこともあって人気が高いという。賃金がほぼ同じなら滞在期間が長い分、稼げるからだ。

 こうした例はミャンマーに限らない。ベトナムやフィリピンなどからの労働者も同様だ。こうした中で外国人労働者を確保するというのなら、より良い待遇を示すしかない。

 技能実習生制度は、3年間の外国人労働者への実習を通じ、途上国への技術移転を図るという目的だが、実際は低賃金で外国人労働者を雇用するものにすぎない。「実習生が逃げるのは、日本側企業が給料をちゃんと払わず、長時間働かせたためだ」(ミン・ライ会長)と言われるのが実態だ。

 では、外国人労働者に対する待遇をさらに改善していくと、どうなるのか。きちんとした待遇が期待できれば、日本人の就職希望者が増える。突き詰めれば外国人労働者に頼る必要はなくなる。結局、人が集まらないのは給料が安かったり、長時間きつい労働を強いたりする企業だからだ。要はきちんとした報酬で働きたい人に働く機会を与えさえすれば国内でも労働力を確保できる。それをせずに安月給で長時間労働をさせることを、外国人に対してなら許されると思っているのなら大間違いだ。


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