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外国人技能実習制度を見直し、長期滞在外国人も日本ファンにジパング協同組合

category : ニュース 2014.9.25 
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日本経営管理教育協会が見る中国 第325回--有元舜治(日本経営管理教育協会監査役)

● しょうゆ醸造技術習得にインドネシア留学生

  千葉県内の醤油メーカー約30社からなる千葉県醤油工業協同組合は、千葉大学と協力し、インドネシアから留学生を受け入れるという。日本経済新聞などの報道によると、「アジア人材交流プロジェクト」の一環として、千葉大学が学生の派遣や受け入れなどで交流があるインドネシアの国立大学から留学生を受け入れ、ハラル認証を取得している4~5社で醤油醸造技術・産業を学ぶそうだ。

  組合が渡航費や宿泊費・食費などを負担し、毎年1人ずつ招く。ハラルとはイスラム教徒が食べてもよい食品。世界最大のイスラム国インドネシアの人口は2億3000万人。その大多数がイスラム教徒だという。日本の優れた醸造技術や文化を学んで、帰国後は世界遺産にもなった和食の普及にも役立ててほしいと思う。イスラム教徒の人々に寿司やラーメンなどを楽しんでもらえるとうれしい。

● 外国人技能実習制度は人身売買? 
 
  新興国の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的にした「外国人技能実習制度」がある。本来は人材育成目的とした国際貢献であるが、実態は低賃金労働者として人手不足の対策に利用されている。

  NHKなどの報道によると、技能実習生が時給300円程度という最低賃金以下の賃金・残業代しか支給されていない事例が数多くあり、残業代時給が100円という事例もある。

  通帳・旅券等の取り上げや強制貯金などの悪質な人権侵害も多い。「給与明細はなく、残業時間は多い月は200時間、しかも賃金の額や支払日は雇用主の気分次第で決められていた。会社に待遇改善を求めると突然解雇された」「自分の意見を言うと、嫌なら国へ帰れと言われた」などの事例がある。

  技能実習生は技能実習を実施する受け入れ期間を特定した上で在留資格が与えられ、原則として職場移転の自由がない。したがって処遇に不満があっても職場移転ができず、不正行為を告発すれば解雇されて在留資格を失い帰国させられる。このためセクハラやパワハラなども泣き寝入りするケースが多いという。中途半端に帰国すると送り出し期間に提出した補償金が返還されないこともある。

  米国務省の人身売買に関する2007年版報告書で非人権的な状況が指摘され、2011年版では人身売買の一因となる借金による束縛、移動の制限賃金や残業代の未払い、詐欺などの悪用事例が報告されているとしている。

● 長期滞在者も日本ファンになるような制度作りを

   日本弁護士連合会は「外国人技能実習制度の早急な廃止を求める意見書」を提出している。「外国人技能実習制度」には内外から批判が集まっている。せっかく日本の優れた技術を習得しようと来日した人たちを日本嫌いにしたのでは観光立国の趣旨に反する。短期滞在の観光客だけでなく、長期に滞在する人にこそ日本ファンになってもらって共栄できる制度にしてほしい。


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