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安易な外国人雇用 懸念 賛否きっ抗 女性、若者の活用訴えジパング協同組合

category : ニュース 2014.7.1 
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【解説】日本世論調査会の調査で、外国人労働者の受け入れ拡大に過半数が賛成した一方で反対も46%に上ったことは、国民的な議論が不足したまま、外国人活用に前のめりになっている政府の姿勢に違和感を持つ人が少なくないことを示している。

少子化に歯止めがかからない中で、経済成長の大きな足かせとなりかねない労働力不足を補うために、外国人にある程度頼らざるを得ないとの認識は広がりつつある。

ただ足元の人手不足は、女性が出産後も働き続けられる環境整備の遅れや、若者を低賃金の非正規労働に追いやって人材への投資を怠ったことの影響も大きい。受け入れ拡大反対の理由のトップに「国内の女性や若者らにもっと働いてもらうべきだ」が挙がったのは「安易に外国人に頼る前にやるべきことがある」との国民の思いの表れだ。

一方、働いた時間ではなく成果に応じて賃金を支払う「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入には反対派が53%で、賛成派の39%を大きく上回った。「効率的に働いて十分な賃金が得られる」との政府の主張が理解を得るためには、長時間労働やサービス残業がはびこる現状の改善策をまず示す必要がある。

外国人労働や労働時間規制などの分野で、なし崩し的に規制緩和を進めようとしても国民の理解は得られない。「日本人の雇用には影響しない」「残業代ゼロではなく、先取り」といった聞き心地の良い言葉ではなく、メリットとデメリットを国民に示し、合意形成に取り組む姿勢が必要だ。

●外国人技能実習 「現状維持」49% 制度への不信強く

開発途上国への技術移転を目的とした外国人技能実習制度は、「現状維持」を求める回答が49%と最も多かった。政府は労働力不足解消の手段として受け入れ期間延長や対象職種の拡大を進める方針だが、制度の拡大を支持する人は29%にとどまり、国民の意識との温度差が明らかになった。

実習制度をめぐっては、賃金不払いなどのトラブルが後を絶たない。12%が「縮小」、4%が「廃止」を求めており、制度への不信感も強いようだ。

同制度は1993年に創設され、昨年12月時点の実習生は約15万5千人。国際貢献が本来の目的だが、農業や衣料品製造業などの現場を、安価な労働力として下支えしているのが実情だ。

実習生の人権保護に取り組む「移住労働者と連帯する全国ネットワーク」の鳥井一平事務局長は「技能実習制度で人手不足を補うごまかしは、もはや限界に達している。国は正規の労働者として外国人を受け入れる仕組みを早急に用意すべきだ」と話している。


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